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両親との対話・1・《育児法と親子関係》

《話題・1》
 以下の文章を読んでどのように思われますか。同意する部分に○印、同意できない部分に×印をつけて下さい。

〈無知な母親がいる。彼女たちはいつも子どもにキスを浴びせ、抱きかかえ、揺すり、体をなで、くすぐっているけれども、そういう猫可愛がりは、子どもの健全なエゴの形成を歪めるものなのだ。社会に出て、他人と互角に競争できないような人間を作っているのである。しかもこのことを彼女たちは知らない・・・。賢明な幼児教育はかくあるべきだ。子どもを、大人と同等に扱うこと。・・・絶対に、子どもを抱きかかえたり、キスしたりしないこと。ひざののせてあやさないこと。どうしてもキスしたいなら、「おやすみなさい」のとき額に1回だけにすること。・・・すべての猫可愛がりはやめて、懇切な言葉で説明してあげる、あたたかい微笑で愛情を伝えてあげるなどのように、母親が自己訓練しなければならないのだ。子守が雇えなければ、裏庭に外部からの危険な侵入が防げるだけの柵を設け、その中に一日中放っておくくらいがかえって子どものためになる。できるだけ早く、このような育て方をはじめなさい。・・・そんな放任育児はとても心配で、と思う母親は、のぞき穴かかくし戸を使って、子どもの目に自分の姿が見えないような工夫をすること。そうして最後に、赤ちゃん言葉やあやし言葉は絶対につかわないこと〉。

《話題・2》
お子様との「親子関係」に注目したとき、該当する項目がありましたら○印を付けて下さい。

① 子どもの欠点ばかりが目についたり、気になったりしますか。
② 子どもは信用できないと思いますか。
③ 気にくわないことがあると、子どもにあたりちらしますか。
④ 子どもに口やかましく小言を言いますか。
⑤ 物事を決める時、子どもと話し合わずに決めますか。
⑥ 子どもの行動や成績をよく批判しますか。
⑦ 子どもを他家の子どもと比較して気にしていますか。
⑧ 子どもはもっとやればできるのに、努力していないように思いますか。
⑨ 子どもが一人でできることでも、指図したり手伝ったりしますか。
⑩ 「早く寝なさい」など時間のことをやかましく催促しますか。
⑪ 子どもが悪い遊びをしたり、悪い仲間に入ったりするのではないかと気にかかりますか。
⑫ 親としてもっと子どもにしてやるべきことがあるように思われて心配ですか。
⑬ 子どもを叱れないでほめてばかりいますか。
⑭ 子どもが家にいないと淋しかったり物足りない思いをしますか。
⑮ 子どもが欲しがる物は無理をしても買ってやりますか。
⑯ なにごとも子ども本位にだけ考えますか。
⑰ 子どもは同じことをしているのに、ある時は叱り、ある時はみのがしたりしますか。⑱ あなたは来客時とか、外出先とか、人前とかでは態度を変えがちですか。
⑲ 子どもの教育やしつけについて両親の方法や意見がどうしても合わないと感じますか。
⑳ 子どものことに関しては片親だけが責任を取り、他方はまかせきりですか。
(2015.5.7)



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両親との対話・2・《現代の育児法》

 《話題・1》は、20世紀の初めにアメリカの著名な心理学者・ワトソン博士が提唱した育児法です。その内容は、①乳幼児を「猫可愛がり」すると、健全なエゴの形成を歪め、将来、他人と互角に競争できない人間を作る。②子どもを、大人と同等に扱わなければならない。③子どもを抱きかかえたり、キスしたり、ひざに乗せてあやしたりしないこと。④懇切な言葉で説明し、あたたかい微笑で愛情を伝えられるように、母親は自己訓練しなければならない。⑤「一日中放っておく」くらいが、子どものためになる。⑥赤ちゃん言葉やあやし言葉は絶対につかわないこと・・、に要約されます。

 この育児法をイギリスの動物行動学者デズモンド・モリスは、以下のように批判しています。(『ふれあい 愛のコミュニケーション』(石川弘義訳・平凡社・1974年)より引用)
 ①ワトソン式のアプローチは、「人間にはもともと本能などないのだ。幼児期に獲得したものがすべて年齢を経て、表面に出てくるのである。人間の本性の中に眠っているかくれた能力などというものはあり得ないのだ」という行動主義の思想がその根本にある。鍛錬された大人になるためには、まず幼児の時から訓練することが、最も重要になる。訓練の開始が遅くなればなるだけ「悪い習慣」が形成されてしまう。これは、まったくの誤謬といわねばならぬ。
 ②人間の本性に反したこのやり方は、幼児に深いきずを与えてしまう。幼児が本能的に求める両親(特に母親)とのボディタッチによる親密性がたえず阻止あるいは禁止される結果、泣き声に表現される子どもの悲哀と絶望は、深いきずを作ってしまう。
 ③このようにして育った人間には、大きな欠点がついてまわる。他人への不信感がぬきがたく彼の性格に一部にあるということだ。つまり愛し、愛されるということへの強い衝動が、このように原初的な段階で阻止されていらい、愛するというメカニズムがいつまでも破壊されっぱなしの状態なのである。
 ④だが、このような人間も、世間の慣習通り、一人の男(女)として、配偶者を得、子どもを得ることだろう。そうしてこのサイクルがつづくと、血の通った両親の情愛というものが。地上から消えてしまうことになる。
 
 皆さんなら、ワトソン博士、モリス博士、どちらの「見解」を採用しますか?もう「幼児教育」の段階は終わっているので「答えようがない」というのが実感でしょう。
 しかし、「三つ子の魂百まで」という諺があるように、お子さんの「現在」は、「二歳児までの育ち方、育てられ方」を《原点》にしている、と私は思います。私たちの「現在」は、「過去」からの継続・積み重ねの上に成り立っているのです。映画でもドラマでも「途中」から観たのでは「よくわかりません」。お子さんの「問題」にどう対処すればよいかを考える時、その問題は「いつ」「どのような場面で」発生したか、「なぜ」発生したか、を明らかにすることが先決だと思います。なかでも「なぜ」という観点は大切です、それは問題の「要因」であり、その「要因」を軽減・除去すれば、問題は解決されるからです。
 しかし、「なぜ」という問題に答えるのは容易ではありません。そこで、とりあえず「どうすればよいか」、いわゆる「ハウツー」的な方法を模索するのが現状ではないでしょうか。
 
私の考えでは、ワトソン博士の育児法を「0歳~2歳」児に採用することは危険です。20世紀の中・後期には同じくアメリカのスポック博士が「育児書」の中で、「乳児に早くから自立心を養うために、抱き癖をつけてはならない。子どもが泣いても空腹時、不快時以外は無視・放置すべきである」というような提唱をしていました。その育児書は日本でもベストセラーになり、多くの親たちがかなりの影響を受けたと思われます。今では、哺乳びん、紙オムツ、ベビーカーは育児の必須アイテムとなり、日本の育児法が「欧米化」の一途を辿っていることは間違いありません。「文明の進歩」によって、育児の負担は軽減し、親の生活は安定してきたようにに見えますが、肝腎な「親子関係」の問題は増大しているように感じます。最近では「愛着障害」という言葉も生まれ、親子の絆が薄れつつある現状が指摘されています。私自身が「父子家庭」で育ったためでしょうか、また、私の孫が「自閉症」と診断されたためでしょうか、現代の「育児法」(の欠陥部分)が気になっています。
(2015.7.9)



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両親との対話・3・《親子関係》

《話題・2》は、「田研式 親子関係診断テスト」(日本文化科学社)・第一部の質問項目を抜粋・列挙したものです。このテストは、親子関係を「支配・服従」の《力関係》(親、子どちらの力が強いか)、「保護・拒否」の《心情関係》(親の接し方は温かいか、冷たいか)という観点から、その組み合わせによって8つの型に分類しようとするものです。親の力が強く温かい「期待型」、やや冷たい「厳格型」、親の力が弱くやや冷たい「盲従型」、やや温かい「溺愛型」、親の力はやや強く冷たい「積極的拒否型」(体罰)、温かい「干渉型」、親の力はやや弱く冷たい「消極的拒否型」(放任)、温かい「不安型」。加えて、親のかかわり方が、一貫していない「矛盾型」、両親のかかわり方が一致していない「不一致型」という型があります。

 では、皆さんの場合、どの型に分類されるでしょうか。それは《話題・2》で示した20項目でチェックすると、ある程度わかります。  
 項目の①②は「消極的拒否型」、③④は「積極的拒否型、⑤⑥は「厳格型」、⑦⑧は「期待型」、⑨⑩は「干渉型」、⑪⑫は「不安型」、⑬⑭は「溺愛型」、⑮⑯は「盲従型」、⑰⑱は「矛盾型」、⑲⑳は「不一致型」の傾向をあらわしています。
 皆さんの場合、わが子との関係がどの型に分類されるか、試してみてください。

 さて、お子さんとの関係がどのような型に分類されたとしても、心配はありません。どの親も、皆、そのような傾向をもっているのが「あたりまえ」だからです。望ましい親子関係は、まず「溺愛型」から始まります。親は乳児を「舐めるように」可愛がります。そのことによって親子の「愛着」関係が育ちます。おなかが空いた、オムツが汚れたといって乳児が泣けば、親は無条件に応じます。そのかかわり方は「盲従型」です。そのことによって、子どもの「自発性」(情報発信の意欲)が高まります。また、そして1歳頃までは、子どもの行動を見守り、自由に活動させる「消極的拒否型」(放任)に徹します。子どもは「試行錯誤」を繰り返し、「できた」という達成感を味わいます。そのことによって、自分のことは自分でやろうとする「自立心」が芽生えます。やがて、子どもは自由に動きまわり、目が離せない段階がやってきます。1歳半を過ぎると親のかかわり方は「積極的拒否型」に転じます。子どもは「危険」を知りません。親は「制止」「禁止」「叱責」によってブレーキをかけます。場合によっては「体罰」を加えるかもしれません。そのことによって、子どもは「生活」のルール(規範)を学びます。「待つ」「我慢する」自制心が芽生えます。さらに子どもは3歳、親を離れて「友だち」とのかかわりを求めるようになります。子どもの生活も「家庭」から、「近所」「公園」「遊園地」などへと拡大し、他人とのかかわりを通して「社会」のルールを学びます。子どもは幼児期を経て学童期へ、「学校」は、「厳格型」で子どもにかかわり、「集団」のルール、善悪の判断、友だちと協力することの大切さなどを教えることになるでしょう。そのことによって、子どもの「自立心」がしっかりと育ちます。

以上が、望ましい「親子関係」のモデルですが、そのとおりに物事が進むわけではありません。目の前の子どもの姿により、親は「期待型」になったり「干渉型」になったり、「不安型」になったり、を繰り返します。時には「矛盾型」「不一致型」で自分を責めることもあるでしょう。とりわけ「子育てに悩まぬ親はなし」、親子共々いくつになっても、子どもに対する「心配」(不安型)が消え去ることはないでしょう。過日の「茶話座談会」に参加したお母さんは、「親の自己訓練が大切」だと話されました。子どもを変えようとするのではなく、まず「親が変わろうとする」こと、知らず知らずに「干渉型」になっている自分を見つめ直し自己訓練した結果、子どもが「安定してきた」というお話は、今後の「親子関係」を考えるうえで、多くの示唆・教訓を含んでいると思います。ありがとうございました。
(2015.7.9)



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両親との対話・4・《童話「ごんぎつね」》

《話題 3》
 以下の文章(某ブログ記事より引用)を読んで、どう思いますか。感想をお寄せ下さい。また、読後の「問題」に回答をお寄せ下さい。

 突然ですが、あなたは『ごんぎつね』の話の真実に気付いていますか?
 ごんぎつねの話は、ずっといたずらをしてきた”キツネのごん”が、兵十(ひょうじゅう)に栗を届けていたら、最後に"ごん"が兵十に撃たれてしまうという話です。
 では、『なぜ、兵十は撃ったの?』『いたずらと勘違いしたから』ほとんどの人はそう答えます。しかし、本質的にはちがいます。そこで止まってしまっているのなら、あなたは自分の子どもをごんと同じように傷つけます。"ごん"が撃たれたのは、撃った兵十(ひょうじゅう)が、『ごんの気持ちを知らない』からです。
 一方で、いたずらばかりしていた"ごん"がなぜ"、兵十"に栗を届けていたのかというと、『兵十の気持ちを知っていたから』です。実は、"ごん"は、一人ぼっちの子狐なんです。
兵十は最初はお母さんと暮らしていたんです。そしてお母さんが死んでしまい初めて『一人ぼっち』になりました。それに"ごん"は、気がつくのです。
 一方、兵十は"ごん"が一人ぼっちとか『なんでいたずらをするのか?』などを考えていません。自分の家に栗が届くのを、『神さまのおかげ』とかたずけたのです。最後に撃ってしまった後では、もう遅いのです。
 
 あなたは本当に自分の子どものことを知ろうとしましたか?(中略)
 あなたの子どもを守ってあげられるのは、『あなた』しかいないのです!どうやって、子どもを守るのか。子どもを守る唯一の方法、それが、『子どもとコミュニケーションとる』ということなのです。子どものすべてを受け止め、子どもと少しでも長く触れ合うこと。子どもをぎゅっと抱きしめながら『どうしたの?』と語りかけたりウルウルした目からほっぺにこぼれる涙をそっと親指でふいて、ニコっと笑ったり、子どもとコミュニケーションすることによって、あなたの愛情は子どもに伝わり、あなたの子どもはそれを理解できるようになるのです。
 でも、・仕事で子どもと触れ合う時間がない。・家庭の事情で子どもを1人にすることが多い。毎日バタバタして、自分の行動で頭の中がいっぱい、いっぱい。心の中では、『ごめんね』と叫んでいても、それに気がつかないふりをしている。今回紹介するコミュニケーションは、そんなあなたにこそ受け取ってほしいのです。子どもは、叱り方やほめ方などを一つ間違えてしまったたら、『いつも1人にするくせに!』『僕より大事なものがあるんでしょ!』と不安や不満、孤独感を強めてしまいます。なので、あなたがどんなに忙しくても、どんな家庭の事情があろうとも、子どもにあなたの愛を100%伝えるために、・子どもの心理・やってはいけない叱り方・やってはいけないホメ方を知ることで、子どもの本当の気持ちを受け止めてあげられるようになる。そんなプランを用意しました。
>>>>>1日5分!子どもを守るハッピープランコミュニケーション(以下略)

《問題》
・筆者は「あなたがどんなに忙しくても、どんな家庭の事情があろうとも、子どもにあなたの愛を100%伝えるために、・子どもの心理・やってはいけない叱り方・やってはいけないホメ方を知ることで、子どもの本当の気持ちを受け止めてあげられるようになる。そんなプランを用意しました。」と述べています。
・あなたなら、どのようなプランを用意しますか?


《参考》『ごんぎつね』(あらすじ)

 中山の近くの山中に「ごんぎつね」という狐がいた。ごんはひとりぼっちだったが、畑を掘り散らかしたり、つるしてあるとうがらしをむしりとったりと、たいそういたずら好きな狐だった。ある日、ごんは川で網をはって魚をとっている兵十を見かけ、こっそり魚籠に入れてある魚を逃がしはじめる。最後にうなぎを逃がそうとした所で兵十に見つかり、首にまきつけたまま逃げ出した。
 十日ほどたって、兵十の母親が死んだ事を知ったごんは、一人ぼっちになってしまった兵十に自分と同じ憐れみを持つと同時に、兵十の母親はきっと最後にうなぎを食べたかったに違いないとと思い、自分のしたいたずらを後悔する。その後ごんは山の中でとれた栗やキノコをこっそり兵十の家に届け始めた。兵十は誰がくれたのかむろん分からない。
いつも届けられる栗やキノコは神様がくれたと思いはじめた兵十にごんは少し不満を感じたりもしたが、ごんはいつものように栗を届けに行った。しかし、ごんがこっそり入ってきた事に気付いた兵十に火縄銃で撃たれてしまう。ごんを撃って近づいた兵十は土間に置かれた栗に気付きびっくりする。
 「ごん、お前だったのか。いつも栗をくれたのは」
 ごんは、ぐったりと目をつぶったまま、うなずいた。兵十は火縄銃をばたりととり落した。青い煙が、まだ筒口から細く出ていた。
(2015.6.9)



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講話資料・「発達や行動に課題のある子どもの保護者の理解と対応」・《2》

2 保護者の理解と対応

《「田研式・親子関係診断テスト・両親用」(日本文化科学社)の活用》
【質問項目の抜粋】
①《消極的拒否型》(拒否)
・このお子さんとは何となく気が合わないように思いますか。
・こどものために恥ずかしい思いをしますか。
②《積極的拒否型》(拒否)
・気にくわないことがあると、こどもにあたりちらしますか。
・こどもを叱るとき、打つとか、つねるとか、しばるというような体罰を用いますか。
③《厳格型》(支配)
・親がよいと思うことは、こどもに強制しますか。
・家庭の中でだれかがいばって、こどもをおさえつけていますか。
④《期待型》(支配)
・こどもの勉強や成績を気にしたり、さいそくしたりしますか。
・こどもはもっとやればできるのに、努力していないように思いますか。
⑤《干渉型》(保護)    
・こどもが一人でできることでも、さしずしたり手伝ったりしますか。
・こどものけんかや遊びに親が顔を出しますか。
⑥《不安型》(保護)
・こどもが危険な遊びをしているのではないかと気になりますか。
・親としてもっとこどもにしてやるべきことがあるように思われて心配ですか。
⑦《溺愛型》(服従)
・あなたはこどもを叱れないで、ほめてばかりいますか。
・こどもが家にいないと淋しかったり物足りない思いをしますか。
⑧《盲従型》(服従)
・あなたはこどもの機嫌をとったり、ちやほやしたりしますか。
・なにごとも子ども本位にだけ考えますか。
⑨《矛盾型》
・あなたはその時の気分によって、しつけ方が変わりますか。
・あなたは来客時とか、外出先とか、人前とかでは態度をかえがちですか。
⑩《不一致型》
・こどもの教育やしつけについて両親の方法や意見がどうしても合わないと感じますか。
・こどもの前で両親が言い争うことがありますか。

【結果の解釈】
・「親子関係」は、「支配・服従」(力関係)を縦軸、「保護・拒否」(心情関係)を横軸として、8つの型に分類できる。(①~⑧)
・①⇔⑤(消極的拒否型⇔干渉型)、②⇔⑥(積極的拒否型⇔不安型)、③⇔⑦(厳格型⇔溺愛型、④⇔⑧(期待型⇔盲従型)は、「対軸関係」にあり、反対の傾向を示す。しかし、両方の傾向が顕著な場合には、⑨(矛盾型)になる。⑩は、両親の不一致傾向を示す。
    
*「親子関係」は、⑦(溺愛型)の傾向から始まり、以下、⑧(盲従型)→①(消極的拒否型)→②(積極的拒否型)→③(厳格型)→④(期待型)→⑤(干渉型)→⑥(不安型)の順に「その傾向」が強まることが「望ましい」。 

《解説》
 「子どもをもつ親の心配は絶えることがない」と言われるように、「完璧な親」など存在しない。皆それぞれに「問題」(心配)を抱えている。その中身を明らかにし、少しでも「親子関係」を改善しようとするとき、「親子関係診断テスト」の活用は有効的である。
 まず、その親がどのようなタイプの「問題」を抱えているかを明らかにし、その「対軸」にある方向を目指せばよい。「干渉型」であれば「盲従型」へ、「干渉型」であれば「消極的拒否型」へ、「厳格型」であれば「溺愛型」へ・・・、というように。
 また、親は、子どもの成長・発達にともなって、接し方(かかわり方)を変えていかなければならない、まず、新生児・乳幼児期は、親子の愛着関係・信頼関係を形成するために「溺愛型」が不可欠である。次は、子どもの「自発性」を高めるために、子ども中心の「盲従型」、さらに「身辺自立」を図るためには「消極的拒否型」(放任)、危険防止のためには「積極的拒否型」(強い叱責)、集団のルールを学び「社会自立」を図るためには「厳格型」、というように、子どもの発達段階に応じて、親自身もまた成長していかなければならない。しかし「期待型」「干渉型」「不安型」という傾向は、子どもがどの段階であっても、成長・発達を妨げるおそれがある。事実、「学習や行動に課題をもつ子どもの保護者」には、そのようなタイプが多いのでないだろうか。

3 その他
【いくつかの事例】
・現代の「育児法」では、「哺乳びん」「紙オムツ」「ベビーカー」に代表されるように、《利便性》が優先されている。「便利」「簡単」「手間がかからない」「スマートに」「手際よく」といった親の「負担軽減」が尊重されている。しかも、その《利便性》をいっぺん味わうと、もう元へは戻れない。文明の進歩は「両刃の剣」であることを、私たちは肝銘しなければならない。母乳、布オムツ、おんぶに抱っこ、といった「不便」「不格好」「非能率的」な育て方は敬遠され、省みられなくなってしまった。おんぶ紐(ねんねこ)は姿を消し、「だっこひも」に変わったが、それが欠陥品で、子どもを落としてしまったなどという話もあるようだ。今や、「両手を相手の体に巻き付けて、しっかりと抱き合う」という「だっこ」の方法すら、わからなくなってしまったのか。
・人類の誕生以来、数千年続いてきた「育児法」が変わったのは、多く見積もっても、ここ70年間に過ぎない。その結果が「現状」を招いていることはたしかである。さて、どうすればよいか、その方法は(未熟・浅学非才な)「高齢者」の私にはわからない。 (2015.1.29) 
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